それは誰かの日常

それは過去の出来事 それは未来の出来事 それはフィクション それはノンフィクション

11月の海はブルーターコイズ

誰も入る事のできないはずの 閉じられた部屋の中に 少しの隙間から 11月の陽射しだけが 簡単に射し込んできた それは 薄暗く濁った想いのように 暖かさを通り越し ジリジリと背中を刺してきた 遮ることのできない その濁った陽射しは その部屋を埋め尽くした…

夜空を見上げた9月の終わりに

ブルーレースの風が 冷え切った体を 通り抜けてゆく 切れ切れの雲は群れをなし 何かに 追い立てられるかのように 次々と遠ざかっていく さようなら ありがとう たった今から 新しい世界が始まる 風はためらいもなく レピドライトの夜空へと 吸い込まれていっ…

変わらない世界

その時僕は 雑踏の中にいた 行き交う人々の 笑い声の渦に呑み込まれ 行き場を失い たたずんでいた 今にも消えそうなこの世の炎を 灯し続けるだけのために 君は 物音も立てず ひっそりと 眠っているというのに…。 怖かったのだ 白いだけの壁の前で 消えてしま…

はるか昔の3月3日

私いつも不安なんです あなたの心が 変わらないかと… 私の心はいつまでも あなた色なのに あなたはいつも 私を見てくれますか 私いつも願ってるんです あなたの心の中に 私がいること 私の心は あなたでいっぱいなのに あなたはいつも 私を想ってくれますか

とある憂うつな7月7日

『グリーン色の夏雲』 む〜んとした空気の 狭いオフィス あちらこちらから カタカタと響く キーボードの音 不規則に唸る 古いエアコンの音が いやに耳につく ツーと流れる 首すじの汗を拭うと 嗅ぎ慣れた洗剤の香りが ふっと目の前をよぎった 陽に焼けた壁に…

凍えるような8月11日

『氷の仮面』 そこは笑い声に満ちた空間だった 足を踏み入れると ただ笑い声が活字として襲ってきた 楽しそうにも見えるその空間は でもなにか毒々とした硬く冷たい場所だった 笑っている音は聞こえているのに 誰も笑っていなかった まるで氷の仮面をかぶっ…

いつかの6月30日

カイヤナイトの海の底 69分の 静寂と決断を 煌くオレンジのざわめきが包み込む 君のそのまなざしは どこまでも優しいまま ヒカリに飛び乗る 僕の背中を見つめていた レモングラスの風の声で とてつもなく長い 0.1秒の夢から目覚めた teal tree

ある日の出来事を書いてみます。

日常生活のほんの一部を切り取って ある日の出来事をそのまま 思いついたままの言葉で書いていきます。 それは、あなたの日常かもしれない・・。 teal tree