初めて出会う懐かしい景色
扉は閉じられていた
鍵はかかっていない
なのに何故
出て行かないのか
なのに何故
自由が欲しいと願うのか
その扉を開くことは
とてつもなく簡単で
とてつもなく難しかった
青い空に渦巻く
黄色い風は
扉の向こうで賑やかに笑い
僕の手をとり歌い始めた
大きく息を吸い込み
吐き出した時
扉の向こうに
笑顔の僕がいた
初めて出会った
でも懐かしい景色は
生まれる前から知っていた
空と風の色だった
teal tree