いったい何がしたいんだ
わかってる
自分が決めた事だ
なのに何故
ここから動かないのか
何もせず
たたずんでる暇なんて
これっぽっちもないんだ
わかってるよ
そんなこと
わかってるんだよ
だけど
足が動かないんだ
手が動かないんだ
ちがう
動かしていないんだ
自らの意思で
動くことを選んでいないんだ
いったい…
何がしたいんだ
5月の草原はインディゴブルー
目の前には一面に
インディゴブルーの草原が広がっている
そして僕は
その真ん中に立っている
少し冷たい風が体を包み
草原のインディゴブルーは
金色の月明かりを揺らしている
手をひろげ目を閉じると
金色の光に覆われた
5月の草原はインディゴブルー
23時30分
風と月とが戯れる時間
50年前へ
人は生まれる時
自分の死期を決めているという
もしそれが本当なら
あなた…50年前に戻って
訂正して来て欲しい
100年も生きられなくていい
子ども達が結婚し
出来ることなら
孫達と遊んでから…
それから
空へと旅立てるようにと
決め直してから
生まれてきて欲しい
今のわたしの
心からの願い
涙のわけは
いつからだろう
ふとした事で
涙が出るようになった
恥ずかしいから
あくびのフリしたり
鼻をかんでみたり
涙がでてると
わからないように
ごまかしていた
でも涙を流すことは
恥ずかしいことじゃないんだよね
いろんなことで
涙を流すこともあるんだから
何も
隠すことないんだ
そう…
やっと気づいた
あなたに会えた時も
誰かをなくしたときも
小さなあの子が
成長した姿を見た時も
何かにつまづいた時も
何かをやり遂げた時も
全ての涙は
隠すことなんて
これっぽっちもない
今ここに
この世界に
僕が生きてる
この世界に
君が生きてる
ただそれだけで
涙を流してもいいんだ
生きてることに
感動したり
感謝したり
生きてることを
喜んで
涙を流してもいいんだ
何も出来なくていい
ただそこにいるだけで
涙がでてくることもある
生きていてくれて
ありがとう
そんな涙もあるんだ
だから
涙を流していても
その涙のわけは
きかなくていい
そっと
みないふりして
そばにいて欲しい
そしたら また
涙があふれてくる
teal tree
1月はあたたかい雨に包まれて
輝く星のもとに
僕たちは導かれ
集まってきた
そこは
キラキラとした笑い声が
星くずのように
降り注いでいた
そして僕たちは
輝く星の周りで
ふわりふわりと
ただ浮かんでいた
あ!
ふいに
爽やかな風が
頬をかすめた
輝く星は
いっそう輝きを増し
キラキラの笑い声は
歓声に変わった
爽やかな風は
輝く星と共に
ただ浮かんでいる
僕たちを
一瞬にして
包み込んでしまった
その風が
くるくると回っていくうちに
雨のしずくが
舞い降りてきた
その雨は
静かで優しく
何故だか
とても あたたかかった
僕たちは
輝く星のもと
あたたかい雨に包まれていた
キラキラの
笑い声とともに
teal tree
22回目の朝
22回目の朝をかぞえたら
やっとあなたに会える
空港に降り立つあなたを
半日前から待っているから
見つけたら 微笑んで
はやる気持ちを抑えながら
早足で駆け寄るから
その腕に飛び込んだら
そっと静かに抱きしめて
息が止まるくらいに
teal tree