それは誰かの日常

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2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

遠い昔の海の家族

いつも潮の香りがしていた 家の窓からは海が見えていた 風が強い日は 潮が家の窓を叩いた そんな日に窓を開けて 母親に叱られた 潮の香りは 遠い昔を想い出す 父親は片手にタコを持って いつも笑顔で桟橋を歩き 遠くから 自分の子ども達3人の名前を 順々に叫…

ガラガラと

ガラガラと響く音が 話しかける声をかき消し 届かない気持ちは そのガラガラに巻き込まれ やがて潰されてゆく そのガラガラより大きな声で もっと近づいて 叫べばいいじゃないか そうしないのは… そこまで大事な話じゃないから いつか私の叫びに 気づいてく…

初めて出会う懐かしい景色

扉は閉じられていた 鍵はかかっていない なのに何故 出て行かないのか なのに何故 自由が欲しいと願うのか その扉を開くことは とてつもなく簡単で とてつもなく難しかった 青い空に渦巻く 黄色い風は 扉の向こうで賑やかに笑い 僕の手をとり歌い始めた 大き…

ひとりに…

今日も会いたい 明日も会いたい 昨日も会いたい いつも会いたい ずっとずっと 一緒にいたい でも たまには 1人になりたい そんな時もある teal tree

ふわふわの眠りに…

ふわふわと ふわふわと 薄紫色の羽が ふわふわと 浮かんでいた 目を閉じると そ〜っとそっと 私の肩に降りてきた 薄紫色の ふわふわに包まれ 深い眠りについた teal tree

水曜日の放課後

水曜日の放課後 3階の廊下の窓から 外を眺めるのが好きだった 友達とふざけながら帰る 彼の姿を見るのが好きだった ふふ… またバカな事やってる やっぱ好きだな〜 こっち見ないかな… おーいこっちだよ〜なんてね 心のなかで叫んでみる 気づくわけないか あは…

11月の海はブルーターコイズ

誰も入る事のできないはずの 閉じられた部屋の中に 少しの隙間から 11月の陽射しだけが 簡単に射し込んできた それは 薄暗く濁った想いのように 暖かさを通り越し ジリジリと背中を刺してきた 遮ることのできない その濁った陽射しは その部屋を埋め尽くした…

夜空を見上げた9月の終わりに

ブルーレースの風が 冷え切った体を 通り抜けてゆく 切れ切れの雲は群れをなし 何かに 追い立てられるかのように 次々と遠ざかっていく さようなら ありがとう たった今から 新しい世界が始まる 風はためらいもなく レピドライトの夜空へと 吸い込まれていっ…

変わらない世界

その時僕は 雑踏の中にいた 行き交う人々の 笑い声の渦に呑み込まれ 行き場を失い たたずんでいた 今にも消えそうなこの世の炎を 灯し続けるだけのために 君は 物音も立てず ひっそりと 眠っているというのに…。 怖かったのだ 白いだけの壁の前で 消えてしま…

はるか昔の3月3日

私いつも不安なんです あなたの心が 変わらないかと… 私の心はいつまでも あなた色なのに あなたはいつも 私を見てくれますか 私いつも願ってるんです あなたの心の中に 私がいること 私の心は あなたでいっぱいなのに あなたはいつも 私を想ってくれますか

とある憂うつな7月7日

『グリーン色の夏雲』 む〜んとした空気の 狭いオフィス あちらこちらから カタカタと響く キーボードの音 不規則に唸る 古いエアコンの音が いやに耳につく ツーと流れる 首すじの汗を拭うと 嗅ぎ慣れた洗剤の香りが ふっと目の前をよぎった 陽に焼けた壁に…

凍えるような8月11日

『氷の仮面』 そこは笑い声に満ちた空間だった 足を踏み入れると ただ笑い声が活字として襲ってきた 楽しそうにも見えるその空間は でもなにか毒々とした硬く冷たい場所だった 笑っている音は聞こえているのに 誰も笑っていなかった まるで氷の仮面をかぶっ…

いつかの6月30日

カイヤナイトの海の底 69分の 静寂と決断を 煌くオレンジのざわめきが包み込む 君のそのまなざしは どこまでも優しいまま ヒカリに飛び乗る 僕の背中を見つめていた レモングラスの風の声で とてつもなく長い 0.1秒の夢から目覚めた teal tree

ある日の出来事を書いてみます。

日常生活のほんの一部を切り取って ある日の出来事をそのまま 思いついたままの言葉で書いていきます。 それは、あなたの日常かもしれない・・。 teal tree